La Fémisでのワークショップ実施
- Category
- GLOBAL
- Date
- 2026.02.17
東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻は設立以来長年にわたり、フランスの国立映画学校 La Fémis(フェミス)と交流を続けています。
今年度は、2025年11月3日から14日まで、本学の学生8名がLa Fémisにおいて、ワークショップに参加しました。Élise Girard監督(『不思議の国のシドニ』2023など)をメンターに迎え、La Fémisの学生たちと共に短編を制作しました。
一週目は現代フランス映画の講義やÉlise Girard監督のマスタークラスの他、短編制作のためのロケハンや準備を行いました。二週目はパリの市内や郊外での撮影・編集を行い、最終日にLa Fémisの教員や学生たちと共に作品上映・講評・質疑応答を行いました。
<参加者の声>
「この滞在を通して、(芸大の)同級生たちとの関係がより深まったことも大きな収穫だと思っている。共同作業の中で迷い、悩み、話し合う時間を重ねることで、お互いをより理解できるようになった。フランスで過ごした日々は、作品だけでなく、人とのつながりという点でも、自分にとって大切な時間になったと感じている。」(監督領域)
「授業で特に印象に残ったのは、光に対する姿勢の違いである。日本でも光を大切に扱う文化はあるが、FEMISでは光そのものが“語り手”として扱われているように感じた。単に明るさを調整するのではなく、光が持つ質や表情、揺らぎまでも演出の一部として捉えている点が新鮮だった。例えば、講義の中でロウソクについての話があった。炎のわずかな揺れで人物の呼吸や心の揺らぎを示したり、ロウソクの距離や配置で人間関係の緊張や近さを描き分けたりと、光の“意味”を積極的に使う方法に強く刺激を受けた。」(撮影照明領域)
「今回の経験は、自分自身の制作プロセスを見つめ直すきっかけとなり、映画の構造やリズムに対する感度が以前より鋭くなったと実感しています。映画づくりにおける判断の精度を高めたいという思いも、より強くなりました。これらの気づきは、今後の作品づくりに確実に生かされていくと思います。」(プロデュース領域)
「フェミスの学生と共に二週間で短編映画を制作することが今回のワークショップの主な活動である。私は映画を企画し、監督する役割だったので、渡航前より制作する映画についての準備はしていた。フェミスでは自分の企画した映画についての分析を担当教員が行い、それを具体的に教員、生徒達に説明する場を設けられていた。芸術、アートを作るという抽象度が高い思考に惑わされない、論理的に映画を突き詰めていく作業に大いに賛同出来た。」(監督領域)
「ランチの時間には多くの(フェミスの)学生と話す機会があり、彼らの映画への情熱に強く刺激を受けました。自分たちの年代だからこそできること、フランスの映画文化の中でどのような作品を作るべきかといったビジョンを明確に持っており、私もこのままではいけないと強く感じました。彼らと過ごす中で得た価値観や情熱は、私のモチベーションを大きく引き上げ、将来のビジョンをより一層鮮明にしてくれました。」(編集領域)
「(フェミスの)学生たちは、気軽に声をかけ、興味を持って対話し、ためらわずに行動する姿勢が印象的で、その軽やかなリズムに触れるうちに、私自身も自然と積極的に話すようになり、2週間で自分の性格が変わったように感じた。これまでの自分は何事にも力みがちだったが、今回の経験を通して、肩の力を抜いてまず一歩踏み出すことの大切さを学び、その姿勢を今後の作品制作にも活かしていきたいと思っている。」(撮影照明領域)
「Caroline San Martin 氏による「French Contemporary Cinema」の講義は非常に興味深く、フランス映画の分析視点に触れられたことは大きな学びとなった。メンターのÉlise Girard さんからは、撮影前の励ましや編集時の的確なアドバイスをいただき、創作の支えとなった。」(監督領域)
「今回の撮影テーマは「距離」である。中国から、東京から、そして日常から遠く離れることで、私は逆に自分自身に近づくことができたと思う。慣れた場所にいると気づけなかった感情や、忘れていた夢が、この遠い異国の地で静かに姿を現した。パリで感じた孤独も喜びも、すべてが私の作品の一部になっている。距離は恐れるものではなく、自分を発見するための入口なのだと、今回の経験を通して強く感じた。」(監督領域)
次回は、La Fémisの監督コースの学生たちが藝大で行われるワークショップに参加する番になります。(昨年の様子はこちら)
東京藝術大学はこれからもLa Fémisとの共同ワークショップを通じ、国境を越えたクリエイティブな対話の機会を創出していきます。
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