11/28, 29|ミゲル・ゴメス監督 最新作『アラビアン・ナイト』上映 +特別講義
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- LECTURE
- Date
- 2015.10.30
東京藝術大学大学院映像研究科
オープンシアター 2015-16
ミゲル・ゴメス監督 最新作『アラビアン・ナイト』上映+特別講義
聞き手:渡辺進也(映画批評家/雑誌「nobody」編集長)
※入場無料・要予約 ◉三部通しでの予約 ◉入れ替えなし ◉定員に達し次第予約締め切り
※特別講義には逐次通訳つき
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【日時】
2015年11月28日(土)
13:00 整理券配布開始 13:30 開場 14:00 第一部 16:20 第二部
2015年11月29日(日)
13:00 整理券配布開始 13:30 開場 14:00 第三部 16:40 特別講義(約90分予定)
【会場】東京藝術大学横浜校地馬車道校舎3F 大視聴覚室(103席)
231-0005 横浜市中区本町4-44
みなとみらい線「馬車道」駅5、7番出口すぐ
【料金】入場無料・要予約 ◉三部通しでの予約 ◉入れ替えなし ◉定員に達し次第予約締め切り
◉予約方法 ①お名前、②人数(3名まで)、③電話番号を明記の上、件名を「ミゲル・ゴメス監督上映会」として、opengeidai@gmail.com へメールでお申込み下さい。折り返し受付確認メールを送付します。
【お問合せ】東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻
メール:opengeidai@gmail.com
【主催】東京藝術大学大学院映像研究科 横浜市文化観光局
【共催】広島国際映画祭
【協力】ポルトガル大使館
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日本でも『熱波』が公開されて大きな話題を呼んだ、ポルトガルの“遅れてきた新人”ミゲル・ゴメス。これまでの監督作3本が多くの国際映画祭で絶賛されてきた彼の、6時間以上にもおよぶ最新作『アラビアン・ナイト』。本年度カンヌ国際映画祭「監督週間」にてプレミア上映された本作の特別上映を、東京藝術大学大学院映像研究科にておこないます。二日間にわたる上映のあとには、ミゲル・ゴメス監督の特別講義もあります。非常に貴重なこの機会を、ぜひお見逃しなく。
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『アラビアン・ナイト』ARABIAN NIGHTS
2015年/381分(第一部:125分|第二部:131分|第三部:125分)/2.35/5.1ch/カラー/DCP(16mm&35mm撮影)/英語・日本語字幕つき
監督: ミゲル・ゴメス
脚本:ミゲル・ゴメス マリアナ・リカルド テルモ・シューロ
撮影:サヨムプー・ムックディープロム マリオ・カスタンヘイラ
出演:クリスト・アルファイアチ アドリアーヌ・ルース アメリコ・シルバ カルロト・コッタ
『アラビアン・ナイト』は、ミゲル・ゴメスが「民衆のための文学であり、つねに権力を風刺している」と表現する中世の説話集『千一夜物語』の語りの形式を借りながら、困難な状況にある現代ポルトガルとその人々──政府の財政緊縮策によって招かれたさらなる貧困──を見つめる三部構成の作品である。一夜を過ごした女性を次々殺してしまう王のもとに嫁ぎ、殺されないために毎夜お話を語るシェヘラザード姫。彼女の語りに導かれ、さまざまなポルトガルの民衆たちの姿が描かれ、映される。全編にわたりドキュメンタリーとフィクションとが混ぜ合わされた、異色の作品。
ゴメスはスタッフたち(撮影監督のひとりは、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクンのほぼすべての作品を手がけるサヨムプー・ムックディープロム)とともに2013年夏から1年間、取材と撮影を並行しておこなったという。その歴史的・地理的な旅とともに、現代ポルトガルの民衆たちを主人公とした現実的で神秘的な一大叙事詩が、誕生した。
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◉第一部「休息のない人々」THE RESTLESS ONE
ミゲル・ゴメス演じる映画監督とそのクルー。だが監督はポルトガルの現状に頭を悩ませ、撮影どころではない。そして「この国の悲惨な状況」に寄り添う作品をつくろうと決意し、『千一夜物語』とシェヘラザードを召還する。シェヘラザードは語りだす。「ああ、吉兆の王よ。その悲しみは私のところまでやってきました……」。国の経済危機を前にした銀行家たち、村人たちに告訴される一羽の鶏、三角関係にある少年とふたりの少女、そして失業者たち……。第一部は全三部のイントロダクション的な役割を果たす。
◉第二部「孤独な人々」THE DESOLATE ONE
そしてシェヘラザードは語り続ける。今度は、警察に追われて荒野をさまよう老齢の殺人者、人々の不幸と愚行の連鎖に悲しみにくれる女性判事、低所得者用の郊外の高層マンションに暮す人々の、それぞれの生活と悩み、そして彼らを見つめつづけるディキシィという名の不思議な白い犬……。荒廃したその国で、孤独な生におとしめられた人々の姿が描かれる。
◉第三部「魅了された人々」THE ENCHANTED ONE
国の深刻な状況を語るのに疲弊したシェヘラザードは、王宮を抜け出し、みずからの快楽を追い求める。だが父の説得もあり、王宮へ戻り、ふたたび語りだす姫。野生のズアオアトリを捕まえて飼い、鳴き声のコンテストに参加する労働者たち(この鳥のさえずりはポルトガルの歴史に深く関わる)、国の財政緊縮策に抗議行動をとる警察官たち、あるいはポルトガルにやって来た中国人女性が語る愛のエピソード……。ドキュメンタリーの力がもっとも強く発揮されるこの第三部は、同時にもっとも軽やかで感動的なパートとなっている。
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ミゲル・ゴメス MIGUEL GOMES
1972年リスボン生まれ。映画について学んだのち、96年から2000年までポルトガルのメディアで映画評論を執筆。いくつかの短編映画ののちに初長編『自分に見合った顔』(04)を監督。『私たちの好きな八月』(08)、そして『熱波』(12)によって国際的な評価が確立される。後者はベルリン国際映画祭でアルフレッド・バウアー賞、国際批評家連盟賞を受賞し、50カ国以上で公開された。長編三部作の『アラビアン・ナイト』は、今年度のカンヌ国際映画祭「監督週間」でプレミア上映されている。
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